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- 2011/10のエントリ

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2011/10/25 9:30 pm

「ITCみやぎ」のコラムに、寄稿されている方の多くが宮城・仙台出身の方が大半であるかと思います。私は東京からの転勤者であり、又出身は関西です。
現在、仙台在住3年目となりましたが、2年が過ぎようとしている時に、3.11を迎えたわけです。その後の半年間お客様対応に追われてきましたが、ようやく色んなことを整理し始めてきました。阪神大震災で私自身は被災していませんが、家族が被災しており、その対比を含めて、今回のコラムを書くにあたって、現時点での雑感を記載したいと思います。

《東日本大震災の特徴》

未曾有の災害であったことは、間違いないことであり、又阪神大震災と比べて多くの特徴的な事もありました。
■東日本大震災は阪神とは大きく違い、「広い被災地」「津波」「原発問題」という直説的な相違点だけではなく、第一次産業を中心とする「生産地」であったことが、「消費地」であった阪神大震災とは違い、当然復興に時間を要していると思います。その土地を基本とした生活をしている場合と、阪神のように仮設住宅から出勤可能な方がいらっしゃると言うのは、やはり大きく影響していると思います。
■被災地が「生産地」であることは、「原発問題」にも大きく影響を受けているポイントです。福島では、その土地で生産していらっしゃる方が、何時その地に戻れるかが誰も言明できない現状では、次の手を打つことさえも出来ないのが本当のところです。

《復興とIT》  

■この半年間、直接のお客様の復旧作業から始まりました。基幹系の立ち上げは比較的迅速に進めることが出来ましたが、金融機関・流通業等のお客様では沿岸部を中心に、店舗・支店が津波の被害で甚大な影響を受けており、IT修復に至っていない状況が長く続いておりました。
■その後、県庁・自治体・大学・医療機関等とも会話を始めている中で、復興に向けた動きが徐々にではありますが、活発化してきております。
当初4月・5月は、各県庁にお伺いしても、情報システム部所はその本来の機能を果たしておらず、象徴的な話としては、「3月10日の状況に如何に戻すかと言うのが、大目標です」との言葉を聞いておりました。
 又、大学のIT関連の先生とお話していても、「IT関連の話に進展するには今しばらく時間を要するのでは」との話もありました。
■その様な状況も夏過ぎになり、幾つかの復興案件の話が進展することにより、IT面での協力が出来るような話が具体的になってきたことも出始めております。 
 例えば、私にも以下のような話が宮城県のみならず、岩手・福島を含めて聞こえ始めております。
 *被災地における「被災者・高齢者の見守りサービス」の提供
 *震災前から話題にはなっていた「広域医療連携」の早期構築
 *2年前から話題になり始めた「自治体システムのクラウド化対応」の必要性が震災を引き金に更に加速化
 *大規模な「ガレキ処理作業」におけるIT面での支援システム
 *長期対応にはなりますが、「スマートシテイ」計画において欠かせないIT面での対応  etc
 ほんの一例ではありますが、このような場面で私たちIT技術に関連している仲間が個人でも・企業としてでも協力することにより、「元気な東北の復活」を実現する事が可能だと思います。
 文字で書くほど、全く簡単な事ではありませんが、そのベクトルを同じ方向に向けて活動することが、今一番大事なことだと思います。
 冒頭に書きましたように雑感になってしまいました。今後長い道のりになると思いますが、1日でも早い復興の日が来ることを心から祈っております。

                         アキ

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